「毎日を明るく照らす希望のことば」~『婦人公論3月号・特別付録』より

 各界で活躍中、故人になられた女性たちのことば特集です。短くも凝縮されたことばの数々は、きっと心の支えになることでしょう。いくつかご紹介します。(敬称略・一部省略あり)

*田辺聖子
 ほとんどの女は小説を読みこそすれ、自分で書こうなんて思いません。
 けれど自分の生活でもって、一章ずつ綴ってゆくのです。
 女たちが自分の才知で表現する生涯は、ほとんど芸術作品といえます。

*佐藤愛子
 生きるってことは、理不尽なことだらけ、矛盾だらけです。
 その理不尽を受け止め、矛盾に苛まれながら、日々必死に生きていくと、
 色々なことがわかってくる。
 だからね、経験が人を育てるんですよ。

*篠田桃紅(美術家)
 この歳になっても、まだ筆をとらなければならないのかと思う人には、
 私のような人生は 不幸でしかありません。
 その人にとって、自分はこれが一番良かったと思える一生がいいとしか言えない。

*堀文子(日本画家)
 命の終わりが近づくと、忙しいですよ。
 歳と共に、今まで知っていたことがどうも違うぞ、と見えてきますので。
 地球の歴史も、宇宙のことも、本を読んで今頃になって
 「えっ、そういうことだったのか」ということだらけです。

*橋田壽賀子(脚本家)
 「あの人は敵だ」と思う時、実は自分の心の中に鬼がいる。
 心に鬼がいなくなれば、世間に鬼はいません。
 私が素直になっていたら、もっと早く世の中に出られたかもしれません。

*内海桂子(芸人・漫才師)
 あたしは、男に食わせてもらったという記憶がない。
 むしろ、男はみんなあたしが食わせてやっていました。
 自力で食べていきたいなら、一から修行して、自分の武器を身につけること。

*夏木マリ
 年齢を重ねるほど、普通、人は落ち着いてきますよね。
 そうすると、仕事の選び方、やり方、生活スタイル、考え方…みんな固まっていく。
 だから安定せず安住せず、ずっと浮遊していたい。

*加藤登紀子
 水は流れていると、自然と道筋が決まっていく。
 道筋ができたら、その先に進むしかなくなるでしょう。
 だから思いがけない巡り合いを恐れず、
 とにかくせっせと流れることが大事ね。

*由紀さおり
 歌うことと引き換えに 手放してきた女性としての幸せもあります。
 でも、失ったものが大きいからこそ、「歌を選んでよかった」と
 言い切れる人生にしなくては終われない。
 意地ではなく、運命を受け入れたということでしょう。

*瀬戸内寂聴
 みんなが裁判官のように、人を裁こうとする世の中は、
 とても窮屈で不自由だと思います。
 人間の幸せとは、自由に生きられることです。

 いかがでしたか。長年の経験によって培われた個性が、言葉の端々に現れているような気がします。
 内海桂子師匠の「あたしが男を食わせてやった」 なかなか言えない言葉ですね。
 堀文子さんは、80代になってブル-ポピ-を描きたくて、ヒマラヤまで出かけた行動力の持ち主です。高齢になっても、地球や宇宙のことに関心があるって、スゴイですね。
 田辺聖子さんは作家らしく、「一生は、一章ずつ綴る芸術作品」と例えています。
 「渡る世間に鬼はいない」そうで、安心しました。
 ホッとしたところで、由紀さおりさんのように「運命を受け入れて」、自分らしい作品をつくっていきましょうか。
 








































 

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